バカとテストと催眠術~ムッツリーニの恐怖~
バカとテストと召喚獣 - 2017年11月28日 (火)
23日目PM10:14 土屋家
(昨晩の出来事について腑に落ちない点が多く残されているが……かと言ってムッツリ商会の業務を怠る訳にはいかない)
「さてと……今夜の内に一定額購入者サ―ビス写真用の衣装を完成させないと……」
クローゼットの中にしまっておいた作りかけの衣装を手に取ろうとしたとき、そのほかにかけてあった完成品の衣装が視界に入る。
「……ん?」
(……この衣装……何故か物凄く気になる……)
自分が作った見慣れた衣装。
だがこの時はなぜか吸い込まれるようにその衣装に視線を持っていかれ、気になってしかたがない。
(どうしてか……この衣装を着たいという欲求が込み上げてくる……)
「……着るか」
衣装を手に取ったムッツリーニは着替え始めた。
その瞳はどことなく光が無く、ムッツリーニも自分で自分が何をしているのか良く理解していないふわふわしたような気持ちだった。
―――
―――
―――
「ついでにウィッグも被って……」
「折角だから写真に収めておこう……タイマーをセットして」
ピピッ…………………カシャッ!
衣装に着替えたムッツリーニはカメラのタイマー機能を使って自分を撮影した。
写り具合を確認するために画面を覗いてみる。
すると―――
ドクンッ
「………………!!なっ、そ……そんな、また……だと!!?」
自分自身の明らかな興奮に、ムッツリーニも自分がわからなくなってしまう。
(俺の身に一体何が起きてるんだ…!?)
(それに今回は以前と違い記憶が飛ばずに最中の一部始終を……鮮明に覚えている……!!)
「くっ……!」
咄嗟に着ていた衣装や髪につけたウィッグを脱ぎ捨てると、ベッドに飛び込んで何かに怯えるように布団をかぶった。
女装からの自撮りを全て記憶しているせいで精神的ショックも大きい。
(……俺は……俺は、どうなってしまったんだ……)
「まさか……俺の心の奥底に秘められていた願望が覚醒したとでも……」
(……違う!違う違う違う!!万に一つも有り得てたまるかッ……!)
「……」
「しかし……あの女装中と自撮り中に俺の全身を駆け巡った形容し難い充足感……あれは……最高だった……」
「……あの快感に……満たされていたい……」
自分のしたこと、自分が感じたこと、それらを反芻しているうちに次第にムッツリーニは何かに取りつかれたようにブツブツとつぶやきだし、虚ろな表情でベッドから立ち上がった。
(……何も衣装を壁に投げ飛ばさなくたってよかったんだ……)
脱ぎ捨てた衣装を拾ってホコリを叩いてクローゼットに戻すと、今度は別の衣装を手に取った。
「今度はメイド服を着てみよう……」
―――
「うん。胸元のリボンも結び終えた……いつも棒立ちだと詰まらないから軽くポーズでも決めて撮ろう……」
(こんな感じか?)
アニメキャラがするようなブリッ子のポーズで再びタイマー撮影をする。
ピピッ……………………………カシャ!
シャッターがおりると、また画面を確認する。
「……やっぱり女装コスプレと……それを撮られるのは……気持ち良い……こうやって写真などの形として残すのも……たまらない…」
「……次は表情を作ってみたりアングルも工夫しよう」
(ゴスロリやメイド服だけじゃなく『アニメキャラ』のコスプレも……やりたいな……)
「……ん?アニメ……キャラ……?」
この言葉をきっかけに、ムッツリーニは急激に正気を取り戻した。
「……………………!!!」
ハッとした直後、またも自分がしたことを認識して震える。
「うあ……あぁ……!!」
(ど、どうして、なんだ……!女装も……自撮りも全力で拒んでいるのに……ッ!!何故だ!?)
再び衣装を脱ぎ捨てようとするが、その手は命令に従わない。
それどころか、考えたくもない思考が頭を埋め尽くすように湧き上がってくる。
脱ぎたくない 脱ぎたくない 脱ぎたくない
女装したい 女装したい 女装したい
「あ……あああ……!」
パニックに陥った彼はそれでもなんとかしようとデジカメを壊そうとする。
だがそれも体が言う事を聞いてくれない。
データは大事 データは大事 データは大事
消したくない 削除したくない 壊したくない
(……誰か……俺を……助けてくれ……!)
最後には涙を流してうな垂れる事しかできないムッツリーニであった。
つづく


クローゼットの中にしまっておいた作りかけの衣装を手に取ろうとしたとき、そのほかにかけてあった完成品の衣装が視界に入る。


自分が作った見慣れた衣装。
だがこの時はなぜか吸い込まれるようにその衣装に視線を持っていかれ、気になってしかたがない。


衣装を手に取ったムッツリーニは着替え始めた。
その瞳はどことなく光が無く、ムッツリーニも自分で自分が何をしているのか良く理解していないふわふわしたような気持ちだった。
―――
―――
―――


ピピッ…………………カシャッ!
衣装に着替えたムッツリーニはカメラのタイマー機能を使って自分を撮影した。
写り具合を確認するために画面を覗いてみる。
すると―――
ドクンッ

自分自身の明らかな興奮に、ムッツリーニも自分がわからなくなってしまう。



咄嗟に着ていた衣装や髪につけたウィッグを脱ぎ捨てると、ベッドに飛び込んで何かに怯えるように布団をかぶった。
女装からの自撮りを全て記憶しているせいで精神的ショックも大きい。






自分のしたこと、自分が感じたこと、それらを反芻しているうちに次第にムッツリーニは何かに取りつかれたようにブツブツとつぶやきだし、虚ろな表情でベッドから立ち上がった。

脱ぎ捨てた衣装を拾ってホコリを叩いてクローゼットに戻すと、今度は別の衣装を手に取った。

―――


アニメキャラがするようなブリッ子のポーズで再びタイマー撮影をする。
ピピッ……………………………カシャ!
シャッターがおりると、また画面を確認する。




この言葉をきっかけに、ムッツリーニは急激に正気を取り戻した。

ハッとした直後、またも自分がしたことを認識して震える。


再び衣装を脱ぎ捨てようとするが、その手は命令に従わない。
それどころか、考えたくもない思考が頭を埋め尽くすように湧き上がってくる。
脱ぎたくない 脱ぎたくない 脱ぎたくない
女装したい 女装したい 女装したい

パニックに陥った彼はそれでもなんとかしようとデジカメを壊そうとする。
だがそれも体が言う事を聞いてくれない。
データは大事 データは大事 データは大事
消したくない 削除したくない 壊したくない

最後には涙を流してうな垂れる事しかできないムッツリーニであった。
つづく
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