催眠GAME 一週目/回答
涼宮ハルヒの憂鬱 - 2020年02月27日 (木)
「アンタと一緒に帰ったあと、くしゃみが止まらなくなった!」
「どう?正解でしょ!」
週末、ハルヒは京樋成太との催眠ゲームに勝利するべく、考え抜いた答えを発表した。
一週間過ごしてみて、自信のある答えだった。
「残念、不正解。それ、ただの花粉症じゃない?」
「嘘でしょ!?」
「本当だよ。嘘言ったらゲームにならないし」
「でも惜しいっちゃ惜しい答えだったかな」
成太は嘘を言っていない証拠に、今回だけはどんな暗示をかけていたのか特別に教えることにした。
「君にかけていた暗示はね、雨の日は理由を付けて京樋成太と一緒に帰ろうとする。だよ」
これを聞いたハルヒはハッとした。
確かに数日前の雨の日、観察と理由を付けて一緒に帰ったからだ。
「そう言えば……無意識に私……こ、こんなのわかるわけないじゃない!」
「それが催眠暗示の凄いところなんだよ」
「さて、一週目は俺の勝ちだね。次は二週目に入るから、新しく2個暗示をかけさせてもらうよ」
「次は絶対にあててみせるわ!」
根拠のない自信で強がるハルヒに、新たに2個の暗示が加えられた。
3つかけられた暗示の内、1つはわかっているので週末までに残り2つの暗示、そのどちらかの看破が必要になる。
「それじゃ、今週スタートだね」
「わかったわ。それじゃあ私が今履いているパンツをもらってちょうだい」
「……いいよ」
ハルヒは成太に渡すためパンツを降ろす。
だが、太腿くらいまで下げた時、ふと違和感に襲われる。
「……あれ?」
「どうかした?」
「ううん、なんでもない」
(なんかすごく恥ずかしいんだけど……)
(もしかしてこれが暗示?)
胸の内から湧き上がる羞恥心に強い違和感を感じた。
このままパンツを渡して良いのか、ひょっとしてこれがかけられた暗示ではないのか、そう疑念を抱いたのだ。
ハルヒは慌てず状況を分析し、これが暗示なのかを冷静に判断した。
(……違うわ。こんなすぐに発動するような暗示をかけるわけないし、これは私の意志)
(あぶない、冷静にならないとすぐに暗示かと思っちゃうわ)
こうして、辿り着きかけた正解を自ら否定したハルヒは、答えなき一週間を過ごすこととなるのだった。
つづく
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